女子DEATHヒーロー

殴り込め!

 あたしは三人が揃ってから後悔した。単体と居るよりも三人の中に居る方が厄介なのに。

 あたしは何故か床に正座していた。また正座……。もう額を床にこすりつけたりしないから!
「希夜、茶」
「自分でやれって」
「絢灯、茶」

 あたしは泣きたい気持ちで希夜さんに了承を得てお茶を渡した。パシりだ……。

 希夜さんってすごいや。年下なのに対等に接することできるし。


 拓兄が許してるのがすごい。

「で、バレたか」

 拓兄は物凄く楽しそうにあたしを見下しながら言った。あたしは正座してるから見下されるのは当たり前だけどさ!

「隠そうとすんのが間違ってんだよ」
「そんなこと言われても……。っていうか、部屋が一緒じゃなければ絶対バレなかった!」

 部屋一緒とか……バレるように仕向けるようにしたとしか思えない。まぁ、拓兄が部屋割りに関して関与出来るかは分からないけど。
「無理だ」

 希夜さんの一言に、あたしは思わず希夜さんを見た。

「親衛隊に入らない限り、お前は目立つだろ?」
 まぁそうだけど。……この学校では普通に生きるのは無理なんだ。

「それに、気付いてないだろうが……お前のオーラは隠せないだろ」
 あたしのオーラってなに?

「絢は死神に好かれた子だもんね」
 燿兄があたしの頭を撫でながら言った。死神に好かれるってなに!?
「拓が変装しても変装しきれないみたいに、絢も変装しても一瞬はごまかしきれても時間と共にバレるってこと。希夜も変装しても無理そうだよね」

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