女子DEATHヒーロー
 あたしは葉月センパイに力で支配されようとしたのか……って考えたけど、しっくりこない。
 だって、風紀委員を認めてくれたじゃん。ぶち壊せって。

 だからと言って、理由が分かる訳じゃないからなぁ。なんでキスされようとしたのか……。

 考えすぎて、ちょっと寒気がした。
 葉月センパイに限ってそれはあり得ないよ!
 絶対ないない!


 ファーストキスハンター葉月
なんてあり得ないよね!


 初めてが好きだ。みたいなキャラじゃないし。
 っていうか、キスなんて幼稚なもんだ。とか思ってそうだし。

 変なことは考えないようにしないと!


「ってか、早く戻ろ。早く風呂入って寝たいんだけど」

 汗かいて気持ち悪いし。久々に暴れて正直疲れた。明日筋肉痛だ、絶対。

「そうだな……」

 ちょっと復活した央太が呟いた。元気無さ過ぎ。

 っていうか、別にまだ高一なんだからまだでもいいじゃん。
 可愛いもんじゃん。まだ高一なんだから!

 あーイヤだねー。こういう若年化の風潮。
 もっと自分の体を大事にしてほしいよ、本当に。女の子たち!

 ってか、あたしなに?おばさんくさくない?

 あたしが自分の中のおばさんな部分にショックを受けていると、佐々木がまた肩を組んできた。

「背中流してあげようか?」

「いや、いらない」
「もーツンデレ☆」

 あたしはとりあえず佐々木を殴ることにした。

 ウザス佐々木。

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