この手を離さない

女性に声をかけたり、


扱い方は馴れてるし簡単だ。


けど…


この子にはどう話かければ良いか分からない。


もしかして俺、緊張してるかな？


「あのっ、お久しぶりです。」


相変わらず猪突猛進のように彼女から話かけてくるなぁ…。びっくりするよ。


「こんばんは。君の姿が見えたから来たんだけど、前にも言ったろ？こんな時間に危ないじゃないか。」


「ここにいればいつか貴方に会えるかと思って…」


「は？俺に？」


自分に指差し、首を傾げる。

彼女は顔を合わせるのが恥ずかしいのか、下を向きコクンと頷いてた。



女性馴れしてる俺は、


てっきり俺に会いたいと


完全に自分に自惚れてた。