この手を離さない
*歩道橋からの夕日*
「んっ……」



俺、いつの間にか寝てたんだな…。



寒くて目が醒めてしまった。



無意識に握られていた携帯の画面を見る。



今日も着信がないことに 肩を落としてしまう。



あの日、突然の誠一の訪問の時を最後に



真白からの連絡が来なくなった。



もう十日は会ってない。



会ってない間、季節は一段と厳しい寒さを迎えてた。



少しずつ真白の存在に興味を持ち、癒されて、



もっと彼女を知りたいと思ってた矢先なのに



また一人になった。



自分から連絡する勇気は無い。真白は携帯を持ってないからメールを送ることも出来ないし……



あまりに歳の差がありすぎると、こう言う時のきっかけが掴めない。



歳の差………か。
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