この手を離さない
朝早く家を出たけど、今日は平日。



学生の真白は学校に行ってるはずだから



夕方に真白の家へと向かった。



何度も送り迎えをしてるから家は覚えてる。


けど、



いつ見ても大きいんだよなぁ、真白の家……。



家から少し離れた公園に車を止め、まだ来ない真白を待っていた。


久々に買い物をした。



あまり外出をしないせいか、今の流行が前に来た時より変わっていた。



時間は午後4時になろうとしてる。



まだ女子高生が帰る時間じゃないよな…。



友達と遊んだりするか。



まぁ、気長に待とう。



と、



タバコに手を延ばした時だった―――。



目の前を一台のタクシーが横切った。



俺は見逃さなかった。



タクシーに真白が乗っていた事を………。
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