この手を離さない
「ありがとう、真白。最高なプレゼントだよ。」



「わ、私は何もしてません。最近連絡してなかったお詫びです。」



そんな風に遠慮がちに言う真白は可愛く思う。
今までに会ったことのないタイプだから余計に新鮮なのかな?



「こんな良い場所を教えてくれたんだ、今度真白に俺の好きな場所に連れて行ってやるよ。」



「本当ですか?!」



「約束するよ。でも場所が遠いから、連休があるときだけど、良いかな?」



「はい!わかりました!楽しみにしてますね♪」



「そろそろ帰ろうか?夕日も沈んだし、まだまだ寒いし。」



「そうですね。また今度来ましょうね。」



素直に言うことを聞く真白。
まだここに居たいけど、いつでも来られる。

真白が望むなら、明日も明後日も来よう。



その時の俺はまだなにも知らない。



真白の心の中の気持ちに……。



そして、俺も真白に自分をさらけ出してないことに……。
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