この手を離さない
それでもまだ迷っている真白。



でも…、



ゆっくりと手を伸ばし



携帯電話を受け取った。



俺も嬉しくて微笑む。



「ありがとうございます…本当は嬉しいです。」



受け取った携帯を大事に握りしめる真白。



「俺名義で買ったやつだから、毎月の料金の心配は良いからな。」



「そんな、それは困ります。料金は私が…」



「良いの。俺が勝手にしたことだし、社会人の俺に甘えなさい。それにさ…」


「?」



言葉に困ってる俺に真白は首を傾げた。



「これで真白といつでも連絡出来るだろ?」



「高崎さん…」



「いつでも構わないからな。メールは苦手だけど、努力してすぐ返事出来るようにするから。」
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