君に染まる(前編)
○3章
好き?〓創吾side
タバコの煙が上にのぼっていくのを
ベッドルームの窓にほおづえをつき
ぼーっと眺める。
窓から見えるグラウンドでは
昼休みの時間を利用して
サッカーやら野球やら
好きなことをして遊んでる奴ら。
そんな奴らを横目で見ながら
タバコをくわえ、
吐き出した煙を再び眺めた時、
「なにしてんの?」
美紅が俺に乗っかかってきた。
「どけ、美紅」
「そんな怒ることないじゃーん」
俺の背中を一発叩くと、
俺の横にイスを並べた。
「最近よくぼーっとしてるよね。
未央ちゃんのことでも考えてんの?」
にやにやと笑う美紅のその言葉に
思わず反応した。
「…なあ、美紅」
「ん?」
「未央ってさ…
いつになったら
俺の女になるんだろうな?」
ため息をついて視線をおとした。
「え゛…なに、いきなり…」
苦笑を浮かべる美紅にまたため息をつく。
未央へのいじめが無くなって2週間。