ヒトトキの夏
私がずっと泣いているとおばあちゃんが心配そうにたずねてきた
「きょっうともだ、ちの、ひっく、子が、うっ、遠く、に行っちゃう、って。私、そっの子の、こと、好、きなのかなぁ??もっう、どうすれば、いいのか、わかんないよっ!!」
私は言葉に詰まりながらも一生懸命に話した
「美夏ちゃん??美夏ちゃんがその子のことを好きなのかは、おばあちゃんが言うことじゃないし、おばあちゃんにはわからない。でもね、その子が離れていっても美夏ちゃんがその子のことをおもっていたらいつか会えるんだよ。美夏ちゃんは運命って信じる??」
「…運命??」
「えぇ。そう。美夏ちゃんがその子と会ったのは偶然なんかじゃないんだよ。人と人の出会いはすべて運命なんだよ。だから美夏ちゃんとその子が出会ったのは意味があるの。美夏ちゃんが悔いの残らないようにしなきゅあいけないよ??出会いには意味があるんだから。」
「私が言いたいこと言ってもいいの??」
「あたりまえよ。」
おばあちゃんはそう言って優しくほほえんだ