涙の音
そして、奈未からブイサインがでた。


それと共に、コーラスなどをいれたメロディーを流す。


既にここまでくるのに三時間が経過していて時計の針は、午後6時を指していた。


全て歌い終わり、奈未がドアから出てくる。

そして、全てを一旦流す。


レコーディング室には、まだ未完成という形の新曲が響き渡る。


全て聞くと少しずつ編集していく。


奈未は、納得がいくまで直し 歌い直した。


そして、完成したのは、時計の針が深夜0時を指したときだった。


「出来たぁ」


奈未が、叫ぶ。


ソファーでグッタリとなる僕。


すると、ドアをノックする音が聞こえ、入ってきたのはマネージャーだった。


「お疲れ様。差し入れよ」


そう言ってファーストフードの入った紙袋をテーブルの上においた。

ソファーから重たい身体をお越し、紙袋を取って中身を出し、食らいついた。

「で、聞かせてよ~新曲。」

「いいですよ!」

そう言って、奈未が新曲の入ったテープをオーディオにセットし流した。


歌詞が自然的に流れ耳から離れないような曲調。

重くなりすぎない全体のまとまりのある曲。
マネージャーはソファーに座り目を瞑って聞いていた。

流れ終わるとマネージャーは

「歌詞が素敵ね。憧れがある恋愛観って感じで」

「ありがとうございます!そこを狙って書いたんですよ」

「この曲はいけるわ!メジャーデビュー出来るわね!早速テープ持っていくわね!」

「お願いします!」

テープを持ってマネージャーは出ていった。

「メジャーかぁ」

奈未が呟いた。

「活動の範囲が広がるな」

「そうだね!」

そんな会話をしながら、ファーストフードを食べてレコーディング室をあとにした。
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