涙の音
ふと目を開けると朝。
疲れきって寝てしまっていた。
テーブルの下で踞っている奈未の姿が見えて、ソファーに掛かっていた毛布を奈未にかけてあげる。
ノートを見ると歌詞がかなり完成に近い状態まで、出来ていた。
きっと僕が寝た後でも続けていた事がわかる
未来に向けた歌詞、恋愛、感情、友達、学校、音楽…
色んなジャンルに向けた歌詞がノートにビッシリと書かれていた。
その歌詞を最初から最後まで目を通し、曲を描いていく。
パソコンを開いてギターで弾いた曲を入力していく。
その音に気付き、奈未が覗きにきた。
「曲…作ってんだ…」
「あぁ。歌詞みてたらだいたいの曲が思い付いてさ。出来たらまた呼ぶから歌詞の方を完成させといて。」
「オッケー」
寝ぼけながらもフラフラとリビングへ戻り歌詞を作りにいった。
途中、マネージャーが来て雑誌のインタビューの仕事へ行き帰ってきてからも制作は続いた。