少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜
「あ!駄目です駄目です!待ってください!」
慌てて少女を止める青年に、ミミは困ったような顔をした。
「え…でもあたし、ほんとに王子様の身代わりなんてできませんよ?」
「それは大丈夫です!本当にそっくりですから!」
「いやあ〜、あたしこんな平民だし、たぶんすぐばれちゃいそう…」
「い、1日です!1日だけでいいんです!5日後に、式典があるので、それだけやり過ごせれば…」
「いちにち…?」
1日くらい、いいかな?と考え始め、しかしすぐにミミははっと顔を上げた。
「あっだめだ!明日は村のお祭りがあるの!」
「お祭り、ですか」