少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜

「これって、木の実じゃないよね?」

そう言って少年が差し出したのは、緑色の綺麗な石だった。

「……ん?」

「わあキレイ!なあに、これ!ミミちゃん。」

マリーが横から覗いてくる。
ミミは石を受け取りながら太陽にかざしてみた。

「なんだろうねえ…木の実じゃないけど……。」

すると、透明に透き通った石がキラキラと輝くので、ミミは目をまんまるに開ける。

「これって、宝石…じゃないかしら。」


< 9 / 113 >

この作品をシェア

pagetop