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………パシッ!!!!


あたしの手はあいつの髪までもう少しの所で、手首を掴まれた。



「……人が寝てるっていうのに…………ふぁあ。
何をしようと思ったの???」


真田 遼太郎は欠伸で涙目になりつつ訊いてくる。



『………えっと、タオルケットを掛けただけだよ……???』
苦し紛れに答えるんだけど、あいつの頭に伸びている手の説明が出来てない(汗)




「………ふぁあ………タオルケット? あぁ、サンキュー。
でもさ、手は???」



『な、何でもない!!!!』


すると、真田 遼太郎はちょっと頬を膨らまして、掴んでいた手首を引っ張ってきた。


いきなりだったから、あたしも驚いて抵抗も出来ぬまま、あいつの腕の中へ────────
















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