白-しろ-




「九菜。お前は死んだ」

「はい、知っています。私はこれからどうしたら良いのでしょうか」

「ユーテに迎い入れよう。故人の国、ユーテ。」

「ユーテ…?」

「お前の家族も、そこで暮らしている。」

「……はい」

「だが、そこで暮らすには条件がある。」

「なん、でしょう?」









不安になった。





なにを言われるのかと。







「ユーテは、天国ではない。」

「え…?」

「ユーテは言うなればもうひとつの世界なのだ。して、輪廻転生をする」

「輪廻、転生」





輪廻転生は、知ってる。


生まれ変わり…






「輪廻転生をしたら、記憶はデリートされる」

「そんな…!!」

「安心しろ。家族と離れることはないだろう。前世で近しかった者とは、そう離れることはない」





良かった。



でも、



生まれ変わる…?




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