空色涙
転入生

優弥Side


大好きなバスケットボールの音が体育館中に鳴り響く。
それはまるで地響きにも似た音で掌と床を行ったり来たり往復する。


県立晴蘭高等学校男子バスケットボール部――



俺らが通うこの学校はちょっと特殊な学校なんだけど……めんどくさいから後な。


ここは県内一番…弱いと噂の学校で俺らがシードを取れることはまずない。むしろ一回戦勝てるかどうかも怪しい。故に最弱の部類に入ってしまう。





それもそのはず。

練習なんかろくにしない。
お気楽な同好会風。
土日の練習なんか以っての外。
どうせ勝てないし?な諦めモード。
学校自体がバスケットボールを嫌悪。
唯一顧問になった先生も素人。
つまり指導者なし。


こんなチーム…勝てる訳がない。



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