~Snow White~『ニ巻』
いきなり腕を掴まれた。


「遅いよ~~」
利香は、甘えた声で言った。


「助けて……」
小さな消えそうな声



「ごめん~ちょっと遅れた。
行こうか。」
洋平も言葉を合わせた。


男に気づかない振りをして
その場を立ち去った。


背中に視線を感じていた。
突き刺さるような……


男が見ているのを知ってて
利香は、洋平に絡まるようにして
歩く……


 いい匂いだな……


女の香水の匂いはかぎ慣れてるるが
利香の香りは初めてかぐ匂いだった。


その時「止まって。」利香が言った。


< 10 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop