~Snow White~『ニ巻』
斎場の外に出た。
風にあたって少しおちつかなければ


稔の手が
利香を狙っている・・・・
怖くて怖くて
仕方ない・・・・・・


 札幌に帰れるのか



その時だった。


利香の目の前に洋平が立っていた。


「ど…どうしたの?」
利香は驚いて心臓をおさえた。


「きちゃった、心配でさ。」
洋平はいつもの笑顔で笑った。


「洋ちゃん・・・・・」
洋平がかすむ


「ごめんな、竜じゃなくてさ・・・
俺がどうしても来たかったんだ。」


利香が・・・・
「抱きついてもいい?」

と聞いた。


「俺でよければ~」

そう言って長い腕を広げた。
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