~Snow White~『ニ巻』
利香からの連絡を待っていた。


 どうしてんだ


電話もいれない利香に
腹が立っていた。



目を閉じると顔も知らない男に
利香の艶めかしい身体を
触られている
想像ばかりしてしまう


「ああ…気が狂いそうだ。」


頭を抱えた。
その時電話がかかってきた


竜平は飛び起きて電話を受けた。



「もしもし・・・」


「リュウ?」
愛らしい声に一気に癒された。


「トモ?」


「リュウ~リュウ~」
智久の声



「もしもし~何してたの?」
夏絵の声の後で
智久が騒いでいる。


「テレビみてた。」



「リュウってうるさいの・・・
暇だったら公園に来て~
暇だったらでいいからね~」
そう元気に言って電話が切れた。


一人でいると
利香のことばっかりだし


「出かけるか~」


公園に向かう竜平の足はなぜか
はずんでいた。
< 122 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop