~Snow White~『ニ巻』
智久と体を使って遊んでると
一瞬でも利香を忘れた。


愛らしい智久が
自分になつくのが嬉しかった。


「寒いな・・・・・」
疲れ果てて眠ってしまった
智久は汗をかいている。


「いいよ、ここで着替えさせる」
夏絵が言った。


「俺んちおいで。
トモが起きても少し遊んでいけるよ。」



「でも今日は休日でしょ?
おうちの人は・・・・?」


「親父は出張だし、洋平はいないし
お手伝いさんはもう帰ったし~
いいよ、おいで。」


木枯らしが
智久の頬を冷たくした。

「トモが風邪ひいちゃうぞ。」


「あ、だめ、だめ・・・
仕事休めないんだから~
おじゃまさせてもらいます」

夏絵はにっこり笑った。
< 123 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop