~Snow White~『ニ巻』
「一年の吉沢です。」


洋平は
二人の顔を交互に見た。



「ふ~~~ん・・・・・」




「行こう」

竜平は歩きだした。
夏絵は軽く会釈して洋平の
横を通り過ぎた。



「どういうつもり?」
洋平の声が小さく聞こえる



夏絵は聞こえないふりをして
歩き出した。




 どういうつもり



夏絵は言い返したかった。



 好きだから




竜平と智久の歌声が響く


いつまでもこうしていられたら
どんなに幸せだろう



そして竜平を独り占めしたい


全てを投げ出してもいい


竜平を奪うためなら


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