~Snow White~『ニ巻』
お好み焼きを食べた。


焼きながら

「やっぱトモ連れてきてあげるべきだった。」


何度も夏絵はそうつぶやく


「美味しいね~」
可愛い笑顔で竜平に笑いかけた。


あたりまえのことが
できない夏絵が可哀そうだった。


ちょうど一年前
この店で食べてイルミネーションを見に行った。



あの日の利香もキレイだった。


「リュウ?」

夏絵が覗き込んだ。


「あ、ごめん、美味しいね。」



「彼女のこと考えてた?」



「いや・・・」
ごまかす自分に自己嫌悪だった。


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