~Snow White~『ニ巻』
外に出ると雪がハラハラ舞っていた。

「キレイ!!」
夏絵が歓声を上げた。


感動する夏絵を可愛いと思った。


「恋人たちが来るのわかるわ~」
夢中になって歩きまわっている。


「転ぶぞ・・・」
声をかけたところで
夏絵は豪快に転んだ。


「いたたた・・・・・」

周りにいた人が囲むくらいの
転倒に
恥ずかしそうに立ち上がろうとしては
転んだ。


「大丈夫か?」


「恥ずかしい・・・・」真っ赤になってる。


「夏絵、これって冬靴じゃないよ。」



「うん、買いそびれてて
底が減ってるでしょ~
滑るのよね~もう何十回も転んだよ。」


底の減った靴


「トモの服より先に自分だろ?」

竜平は夏絵を抱き起こした。
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