~Snow White~『ニ巻』
稔がまた学校に来たのは
最後の懇談日だった。
「いろいろ妹の考えを尊重して
好きなようにさせることにしました。
私は、近くにはおりませんので
先生、いろいろ相談にのってやって
下さい。」
約束通り稔は言った。
「大槻はどうするんだ?」
先生が聞いた。
「就職でお願いします。」
利香はまっすぐ前を向いた。
「そっか・・・・
うちとしては進学率アップを
狙いたいとこだったけどな~
大柴と一緒にH大揃って合格か
なんて噂してたし・・・・・」
大柴の名前に稔が動いた。
「大柴くんは
何度か会ってますが
そんなに優秀なんですか?」
稔の誘導尋問が始まった。
「会ってるんですか?
いいカップルですからね。
男女交際はあまり学校側としては
頭をかかえる問題ですが
二人の場合は公認ですからね。
志が高くてお互いをさらに高めあう
いいお付き合いをしてると
思いますよ。」
「先生、余計なこと
兄に言わないでください。」
利香は慌てて話に割って入った。
「あ、ごめん、ごめん~」
何も知らない先生はニコニコ笑う。
もちろん合わせるように
稔もおだやかに笑った。
最後の懇談日だった。
「いろいろ妹の考えを尊重して
好きなようにさせることにしました。
私は、近くにはおりませんので
先生、いろいろ相談にのってやって
下さい。」
約束通り稔は言った。
「大槻はどうするんだ?」
先生が聞いた。
「就職でお願いします。」
利香はまっすぐ前を向いた。
「そっか・・・・
うちとしては進学率アップを
狙いたいとこだったけどな~
大柴と一緒にH大揃って合格か
なんて噂してたし・・・・・」
大柴の名前に稔が動いた。
「大柴くんは
何度か会ってますが
そんなに優秀なんですか?」
稔の誘導尋問が始まった。
「会ってるんですか?
いいカップルですからね。
男女交際はあまり学校側としては
頭をかかえる問題ですが
二人の場合は公認ですからね。
志が高くてお互いをさらに高めあう
いいお付き合いをしてると
思いますよ。」
「先生、余計なこと
兄に言わないでください。」
利香は慌てて話に割って入った。
「あ、ごめん、ごめん~」
何も知らない先生はニコニコ笑う。
もちろん合わせるように
稔もおだやかに笑った。