~Snow White~『ニ巻』
第九章
季節は流れていく・・・・・

竜平との距離の広がりを知りながら
利香はそれでもいいと思っていた。

その距離感には
居場所の違いであって
夏絵という存在がいることを
まだ気づいてはいなかった。


就職をして二年がたった。


大手企業の受付に座る夏絵は
一時間おきに電話交換業務と
受付業務に追われていた。


やりがいのある仕事だと思っている。


就職してお給料をもらう
そして少しづつ自分の居場所を
作っていく
英会話ができるということで
給料が違うのも
うれしかった。



自分に自信がついていき
鏡の前にいるのは
美しく着飾った自分・・・・


「鏡よ鏡、世界で一番きれいなのは
だ~れ?」


そう言いながら
口紅をひく・・・・・・。
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