~Snow White~『ニ巻』
「利香か?」
稔の声は弾んだ。


「ご無沙汰してます。」


「きれいになって・・・・
想像以上だな。
会いに来てくれたのか?」
稔は上から下まで
なめるように利香を見た。


男の視線に
背筋がぞっとした。



社長室に案内された。


秘書に
「妹だ、先に通しておいてくれ」



そう言って周りにいた社員たちと
打ち合わせをはじめた。


「大柴から道内一位の肩書を
とってやろう。」



稔の言葉が
自分に言っているようだった。
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