~Snow White~『ニ巻』
「竜?まさか?」


「違うよ。」
利香は慌てた。



「いつから・・・?」



「去年の春、偶然に函館で再会した。」



「偶然?」



「だから運命を感じた。」



「不倫か?」



「うん、そんなとこかな~」
利香が悲しく笑う


「おまえ、バカだな。」


「だって……愛してるんだもん。
もう離れたくないって思って……
辛かったの、ずっと……だから
不倫でもなんでもいいから
竜ちゃんと一緒にいたかった……」



「バカだな…おまえって
どうしようもない……
そんなんでほんとに幸せになれるのか?」


「聞かないで・・・
いいとは思ってないわ・・・・」


洋平は拳を握りしめる。
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