~Snow White~『ニ巻』
「あなたのパパはあそこで
家族に囲まれてるから………
私とあなたは二人っきりだね……
ごめんね、罰があたったんだよね。
私なんかが、家族を持ちたいなんて
思っちゃいけなかった。
道連れにしちゃって………
なんて謝ったらいいんだろう………」


悲しくなった。



「でもね、ママはどうしても
あなたが欲しかったの。」



気がついた時
竜平家族の姿は消えていた。


「寒いな・・・・・・」
体のしんから冷えた。


心と同じくらい冷えた体には
絶望しかなかった。
怖くて目をそむけていた現実が・・・・
そこにあった。


竜平の守るべき家族の笑顔は
利香ではないということ・・・・・・。



洋平から持たされた携帯電話が鳴った。




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