~Snow White~『ニ巻』
洋平は利香を待ちながら
やり残した仕事をしだした。


それは、利香に今日プロポーズをしようと
思っているのに必要な
アイテムの一つだった。



利香と一緒に暮らす家の
模型を作っていた。


家の設計をして
模型を作るのは大変だった。


時間を見つけては
必死に作っていた。


「もうすぐできんだよな~」


真っ白な家の壁
大きなリビングの窓


それから小さいけれど
利香の大好きな白いバラ園


カタカタカタ・・・・
窓が鳴った。



 風が強くなってきたのか


そとは、急に吹雪いていた。



外をふと見つめていると
一瞬視界の左端に人を見た気がした。

端に一瞬だった。


なぜか胸騒ぎを覚えて
洋平は立ち上がった。
< 288 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop