~Snow White~『ニ巻』
「トモ…同情なんてするな。」


「え?」


「同情されると勘違いする。
それは相手のためにならない。
仕事と同じだ。」


竜平の言葉に智久はだまってしまった。




車を運転していると
雪がどんどん降ってきた。


「用事が終わったら
男同士温泉でも浸かって行こうか。」


実は、一人で来るのがいやだった。
車に一人で乗っていると
いろんなことを考えてしまう。


「俺、制服だよ。
さぼったのわかったら姉さん
怒るだろうな~」



「悪いな。
バレたら俺が謝るから
まかせとけ。」



智久が笑った。


「姉さんは、竜さんに
べたぼれだからな~~」


「トモ、女に惚れるなよ~
惚れさせろ~」


智久を連れてきてよかった。



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