~Snow White~『ニ巻』
バスタオルを巻いて
利香が出てきた。


稔はベットにあおむけで
天井を見ていた。


「お兄ちゃん・・・・
大丈夫?」


濡れた髪の毛から
しずくが零れ落ちた。

稔は起き上がって


自分の分のフェイスタオルで
利香の濡れた髪の毛を
優しく包んだ。



「ごめんなさい、利香のせいで…
痛む?」


利香の白いすべすべの指が
稔の切れた唇に伸びた時


理性はふっとび
このままだと他の男のものに
なってしまうという
恐怖感で稔は利香を抱きしめた。


「お…おにい……」


驚いた様子の利香の
唇を奪った……



悪魔は力ずくで
泣き叫ぶ 愛しい利香を……
自分のものにした……


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