~Snow White~『ニ巻』
 何食べようかな・・・・・


もう閉まりかけの近所の
弁当屋に竜平は飛び込んだ。


「いらっしゃいませ」
明らかに迷惑そうな顔の中年の女性は
もう帰り支度をしていた。


「何にいたしますか?」

悩んでいる空気でもなくて

「からあげ弁当ひとつ」

といった。


弁当を作ってる間雑誌をめくってた。


「なっちゃん、私あがるから
外の電気消して後頼むわね。」
対応したおばさんが
厨房に声をかけた。


「は~い!!電気切りました。」


「最後のお客様、お弁当渡してね。」


「はい!!お疲れ様です~」


中年の女性は
帰ったようだった。


店のネオンが切れた中で
竜平は弁当をビニールに入れる音を
聞いて立ち上がった。
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