手のひらの終焉
リャウカは、

じゅうたんを蹴散らして行って、

スクセをぶん殴りたい気持ちになった。

正直言って、

自分がそれほど肉親達のことを想っているとは思えなかった。

それよりも、

スクセの、

自分に対する態度が許せなかった。
 
出迎えてくれたときからそうだ。
 
組織から引き抜こうとしていたときは必死で口説いてきたくせに、

リャウカが心を決めたとたん、

スクセからリャウカへの関心が消えたかのようだった。

しかも、

なんなんだ、

あのマモウルって子。
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