手のひらの終焉
自分の体が、組織を作り上げた同じ血で出来ている。

世界を我が物としようとしている組織。

数え切れないほどの人間の、血で染め上げ、屍でこねくりあげた組織。

そこには、リャウカと同じ血が脈々と流れているのだ。
 
血塗られた一族。

自分はその一人だったのか。

それなのに、酔いは平等にやってくる。

アルコールを分解する能力が低い者だけに、わけへだてなく。

何だかおかしくなる。
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