手のひらの終焉
「自分をさらえば、あんたが追いかけてくるだろうから、

さらってくれと自分からわれわれに連絡をつけてきたのだ。

時間と場所まで指定して。よほどあんたの存在が邪魔だったんだろうな」

銀髪の言うことを信じない、という選択肢もあったのだろう。

けれど、リャウカの耳には、真実のように響いた。

あの子ならやりかねない。
 
リャウカの持ち出した情報からは、マモウルがリャウカを

傷付けるために言ったことの他に、組織と通じる方法も

読み取ることが出来たのだろう。

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