手のひらの終焉
ノインはリャウカの直属の上官だ。
 
あの、蛇のような冷たい目を思い出す。
 
マモウルはここで大人しくつかまっているようには、

手厚くもてなされていないに違いなかった。

「どこにいるの?」

「助けるのか?」

「当然」
 
銀髪は、リャウカの顔をじっと見つめた。
 
やめてほしい。

穴が開く。
 
そう思ったとたん、銀髪は吐息を付いた。
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