手のひらの終焉
やっと緑が眼前に広がるところまで近づいて、
リャウカは、砂にへたり込んだ。
リャウカは現地に車やヘリなどの輸送機で送り込まれて、
ただ、目的の人間を殺すだけを生業としていた。
だから砂漠を足早に歩くという行為は
どう考えても過酷なものだった。
少し休んで、再び、今度は緊張感を持って歩き出した。
傍へ行ってみても、テントの影はなかった。
灰色の、朽ちたコンクリート造りの建物があるだけだ。
ということは、あの中にノインやマモウルはいるのか。
その建物に焦点を合わせると、かつてはガラスの
嵌っていただろう窓の空洞が幾つも見えた。
リャウカは、砂にへたり込んだ。
リャウカは現地に車やヘリなどの輸送機で送り込まれて、
ただ、目的の人間を殺すだけを生業としていた。
だから砂漠を足早に歩くという行為は
どう考えても過酷なものだった。
少し休んで、再び、今度は緊張感を持って歩き出した。
傍へ行ってみても、テントの影はなかった。
灰色の、朽ちたコンクリート造りの建物があるだけだ。
ということは、あの中にノインやマモウルはいるのか。
その建物に焦点を合わせると、かつてはガラスの
嵌っていただろう窓の空洞が幾つも見えた。