手のひらの終焉

一日の終わりに、みんなで火を囲んでいた。

米をたくさんの水で炊いたおかゆを、マモウルが器についでいた。

そこへ、焚き火をするあたりから姿を消していた

ヤクラとマイナーが、戻ってきた。

二人して異様に浮かれながら、麻袋を

、火を囲んでいるみんなの前に放り出した。

「あら、何あに?」
 
いつもと同じ風を装いながら、

目の中の深い哀しみを隠しきれていないアモーレが言った。
 
リャウカのことは、裏切り者として、みんなに報告されていた。

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