手のひらの終焉
なのに、そこに住みながら、人は、

その奇跡に満足することも無く、争いに突き進んでしまう。
 
その昔、戦争や革命を繰り替えし、

最後には、

安定した文明を見るとぶち壊したくなる性質のテロリスト達によって、

終焉まで辿り付いていた資本主義の世界は、

壊滅させられてしまったらしい。

それを冷笑するかのように、

月は加速度を増して地球を見捨て、

離れて行った。

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