手のひらの終焉
リャウカは首を傾げた。
 
リャウカには延々と同じような景色が続いているようにしか見えない。

だけど、

彼等にはこの景色の中に、

特徴を見出す力があるんだろう。
 
そう納得して口をつぐんだ。
 
口を開くのも面倒なほど、

暑いのだ。
 
砂漠では、

太陽が出ると、

その熱の九十パーセントを砂が吸収する。

ということは、

太陽が降り注がせる熱の九十パーセントを身にまとって歩くことになる。

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