手のひらの終焉
「砂漠の砂は、風に運ばれて動くんだ。

軽い砂が吹き飛ばされて、重い砂が残る。

これで、砂の表面に波型が出来ていく。

この波型も、風上は削られ、風下に積もって、

その繰り返しで少しづつ動いていくんだ。

でも、

この星型砂丘はほとんど動かない。

だから、

リャウド達は、

これを風景として覚えとくんだって」

スクセが、

いつの間にか隣りにいた。
 
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