手のひらの終焉
目標がゆっくりと歩いてくる、その、

一瞬先の動きを読んで、引き金を引く。

弾が軌跡を描いて飛んでいく。

それが、リャウカの目にはハッキリと見えた。

目標が、悲鳴を上げてうずくまる。
 
右足を、弾はかすめたハズだった。

致命傷でも重傷でもないけれど、

これから砂漠へ入ろうとする者を、足止めするには充分だ。
< 8 / 262 >

この作品をシェア

pagetop