手のひらの終焉
スクセは、

組織に女スナイパーがいるのを知って、

自分達の仲間に出来ると信じて追跡していたのだ。

リャウカは、

そんなことは知らずに、

突然現われた、

善良そうなスクセに、

何も言わずにイズミを押し付けたのだ。

『待って、あなたは、

ずっと人を殺していたくなんて、

ないんじゃないですか?』
 
スクセは、リャウカの背中に向かって言ったのだった。
 
リャウカの目は、

自分の記憶の中を探るように、

ボンヤリと開かれていた。
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