手のひらの終焉
「何のことだ?」

リャウドが小声で聞いていた。

隣で寝ているリャウカを起こさないように配慮したのだろうけど、

もう、

起きてしまっていた。

「いや、リャウカのことだ」

透視できるわけではないけれど、

その向こうが見えるかのように、

じゅうたんの方を凝視して、

リャウカは聞き耳を立てた。

「リャウカの?」

「ああ。

彼女を組織から引き抜くために、

彼女の身辺のことは調べられるだけ調べただろう」

「ああ」

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