First Love

すると、ヒロトが何か話しかけているのを
さえぎって女が勢いよくやってきた。

「やっぱ、君達だったんだ。」

ヒロトが何か思い出したらしい。

「「？」」

「いや、朝からいろんな人達が騒いでたよ。めちゃくちゃ可愛い子と綺麗な奴の二人組がいるって」

そういや、教室にくるまでになにか騒いでたな。

神崎達のことだったんだな。

「「ふーん」」

「あれ？興味ないの？」

「あんまり？」

「それより早く帰ろうよっ」

「だねっ」

「ねぇねぇ、これから俺と楽しいことしない？」

「結構よ。私達用事があるし。それじゃあね、茶髪と黒髪さん」

そう言いながらいきいきと教室を出て行った。

ふっ。俺らの名前を知らないやつがいたんだな。