Honey Love
そして、その距離がゼロになった時――…
「大きくなったら俺の嫁になれ」
「え……っ?」
ぎゅうっと、抱きつかれてしまった。
「だ~い~ち~」
天使が悪魔に変わるまで約数秒。
「ちょっ、離れてっ」
慌てる凜久。
「え、えと……っ」
大地くんの顔が胸に埋まる。
「ん~っ」
そのまま、スリスリと顔を寄せられて。
「この、エロガキっ!」
凜久の口から信じられない言葉がこぼれ
すぐその後、パチン……!と乾いた音が響いた。
「浮気は許さないんだから!」
「ごめん……俺は空だけだから」
なんて、大人顔負けの会話をしている。
「瑠璃、……分かってるよね?」
――後で、お仕置き。
もう……っ
空ちゃんはいつだって、平穏な私と凜久の日常を簡単に崩していくんだ。
でも……
大地くんの存在が、空ちゃんの心の傷を少しでも癒やしてくれればって。
そう、思った。