Honey Love



***


「さっきの瑠璃、おかしかった」

「は?」

「バレンタインの日、全身をチョコでコーティングして待ってるって」

俺はそれでも嬉しいけど。


「途中で切れちゃったんだよね」

「あおいのイタズラか何かかもな」

「そうだ。ヨウももらうんでしょ?チョコ」

「ああ、多分な」

少し顔を赤らめるヨウは、昔と違って少しマイルドになった。


それは、きっと……


「あ、おおいから電話だ」

彼女の、おかげ。



「ミルクかダークだったら?……ダークだな」

そんなふたりの会話を少しだけ、盗み聞きしちゃった。



***


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