Honey Love
「瑠璃にも食べさせてあげる」
突然そんなことを言い出す凜久。
「えっ!いいよ……っ、だって今日はバレンタイン…」
「何食べたい?」
有無を言わさず、と言った感じでフォークを白いお皿の上で構えている。
これは……断れないよ――。
「……マシュマロがいいな」
きっと私……今顔真っ赤だ。
「はい、あ~ん」
今にもたれてしまいそうな位にチョコを着せられた真っ白なマシュマロ。
白い部分が、ほとんど見えないくらい。
意を決して口を開くと
目の前のマシュマロは緩いカーブを描いて凜久の口の中に、放り込まれていった。
「……」