Honey Love
恥ずかしいことを言うと
私のお腹は大好きなチョコを
たっぷりまとったマシュマロが来るのを待ちわびて
準備万端だったのに……。
「ん、おいし……っ」
「凜久のイジワルっ」
「ごめんごめん、瑠璃ってなんかさ」
いじめたくなっちゃうんだよ。
何でかな――?
もう……っ
あおいも凜久も勝手なんだから!
「ふんだ……っ!凜久なんて……凜久なんて…」
今日は女の子が大好きな男の子に愛を込めてチョコを送る日。
それなのに――。
可愛くないことを言って
意地っ張りになっちゃって
勢いよく立った私は、行くあてなんかないのに……部屋を出て行こうとした。
部屋のドアに触れた時――…