Honey Love
「今日はヨウに話してもらおうかな。バレンタイン、どんな風に過ごしたのか」
「――はぁ?」
昔と違って、ちょっと角が丸くなったというか……マイルドになったヨウ。
好きな女の子の前では、デレデレするのかな。
まぁ、いわゆる……
「ツンデレってヤツ?」
「……どうだろうな」
ニヤッと笑って、ヨウをチラッと見ると、白い息を吐き出しながら空を仰いでいる。
どうだろうな、の前の“……”が気になる所だけど。
答えてくれそうにない、この雰囲気に話題を変えてみた。
「どんなチョコもらったの?チョコの種類はビターっぽいよね」
「なんでんなこと、凜久が知ってんだよ」
眉を下げて、困ったように笑うヨウに、マイルド感が徐々にUPしていく。
「――プラス10点」
「は?」
「あ、気にしないで……こっちの話」